ロッキー動物病院

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見つけたのは偶然でした。

　開業（昭和59年）したての頃、豊里大橋を渡ってすぐの関西医科大学病院近くに医学書専門の本屋さんがあり、時々立ち読みしておりました。

　ある日、この本が目に留まったのです。

　本の最後には著者の印鑑まで・・・

　調べてみますと、現在では見られなくなってしまいましたが、古い本ではたいてい最後に奥付（オクツキ）というページがあり著者検印という小さな紙が貼られていました。

　記念すべき第１版です。（クリックすると大きくなります）
　発行日は平成元年２月２８日（1989年）。
　著者は大鐘稔彦先生です。

　偶然この本を手に取り、いつものように立ち読みしだしたのです。
　まずは目次でしょ、、、

　【序章】１．変遷する外科の領域
　　　　　２．「凶器」か「神器」か
　　　　　３．プロのバー　　　　　　（なかなかそそられるでしょ？）

　【第一章】　外科医の適性
　　　　　１．性格
　　　　　　　１）胆力なきものは外科医たりえず
　　　　　　　２）短気と優柔不断は外科医に向かず　　（僕は無理かな？）
　　　　　２．体格と体型
　　　　　　　１）理想的な体型は中肉中背
　　　　　　　２）手は大きく指は長いほうがよい　　　（完全にアウト！）

　　　　　３．手術前の心構え　　　　（徹マンして手術するな！ってこと）

　【第二章】手術時の姿勢　・・・と、すごいところから教えが始まるのです。
　【第三章】結紮
　【第四章】手術器具の持ち方、扱い方　
　　　　　　・・・と、ようやく一般的な教科書になるのです。

　友人たちは僕の手を見て「ドラえもんやん、よ～それで手術できるなあ～」と言います。
　はっきり言ってショックでした。
　

　しかも肥満体や汗かきもダメ出し。

　人間の手術をするわけではないですが、これから何十年間か犬や猫の外科手術をしていくつもりの獣医にとって『実践の手術手技』という医学書は驚きの本だったのです。

ＰＳ：しかしこの本の著者である大鐘先生を知ったことは僕の人生にとって極めて有益でした。

(2022-09-06 01:05:49)

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え！　ハリウッド映画がパクり？

　前回・前々回と「黒澤明監督は凄い！」って話をしました。
　なにせ、チャンバラ映画の最高峰「七人の侍」と刑事もんの最高峰「天国と地獄」の二つを作り、僕的には未だにこれを抜く作品には出会っていないと断言してしまった。

　しかし、、、ところが、、、最高峰でなくても面白い作品はまだまだ存在し、たとえば東映には、ハリウッドさえパクってしまう設定のサスペンス映画があるのです。

　公開は1975年、僕は18歳です。

　なんと犯人役が高倉健さんで、、、
　「新幹線ひかり109号に爆弾を仕掛けた、時速80キロ以下になると爆発する」
　1972年に東海道新幹線が岡山まで伸びて、映画公開の75年には博多まで開通したのです。
　・・・と、言うことは・・・
　東京駅を出発して博多に着くまでに事件を解決しなければならないということで、時間との戦いなのです。それが映画の見所というわけ、、、

　さて、ハリウッドでは1994年に公開です。

　ちなみに僕は37歳。ただの兄ちゃんが立派なおっさんになりました。

　こっちは高速バスで「50マイル（80キロくらい）以下になると爆発する」でした。
　「博多駅でアウト」ではなく「高速道路が建設中」で途中で途切れていたのです。
　自称、映画大好き男なんで、映画館で鑑賞しだすとすぐに「あ、新幹線大爆破や！」と気が付きました。
　「新幹線大爆破」では脅迫が冗談ではない証拠に、最初に北海道の草原を走る貨物列車を爆破するのです。
　「時速20キロ以下になると爆発するから運転手は飛び降りろ」
　これで本当に爆発するので「犯人は本気や！」となるのです。
　この予告爆発が映画「スピード」でも取り入れられており、エレベーターが爆発するのです。

　そして両方とも身代金の受け渡し方法がとてもよく練られていました。　
　オススメです！

(2022-09-03 10:53:56)

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もう一つの最高峰が・・・

　僕に言わせると、黒澤明監督のもう一つの最高峰が、、、

　1962年公開「天国と地獄」です。

　超名作、僕的にはチャンバラ映画の最高峰「七人の侍」公開後８年しかたっていないのに・・・
　僕に言わせると、、、
　いまだこの作品を超える刑事ものは出てきておりません。
　めっちゃ面白い「踊る大捜査線」でも追いついていないのです。

　誘拐を扱っているのですが、、、
　グリコ森永事件を題材にした「ほんまにこれが真相ちゃうのん」って思う「罪の声」よりも面白いのです。（2021-01-05「グリコ森永事件の秘密」読んでみて！）
　ちなみにこの実在事件の犯人が「天国と地獄」の身代金の受け渡し方法をまねしました。

　よく考えられた身代金の受け渡し方法では「新幹線大爆破」もなかなかのもんです。
　なんと高倉健さんが犯人役でして、新幹線のスピードが90キロ以下になったら爆発するというう設定を、あのハリウッド映画「スピード」がパクっています。
　日本映画も捨てたもんじゃないんですよ！

(2022-08-26 11:36:38)

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チャンバラ映画の最高峰って

　やはり世界的に有名な黒澤明監督ってすごいのです。

　最初は・・・「え～、白黒か～？」などと期待もせずに鑑賞しだしたのです。
　おそらく今から45年位昔の話です。

　ところが、始まって１５分で引き込まれました。

　1954年製作『七人の侍』です。

　公開されたのは僕が生まれる３年前です。
　前回記載した終戦（敗戦やろ！）が1945年ですから、たった９年でこんなすごい映画を作ってしまうなんて、やはり日本にとって復興っていうのは「お家芸」なんですね？

　初めて観たのは二十歳の頃だと思います。
　以来、この映画を超える時代劇に出会ったことがありません。
　大好きな「たそがれ清兵衛」でさえ、僕的ランキングでは２位なんです。

　物語の冒頭、志村隆さん演じる島田勘兵衛が登場します。
　なんと髪の毛を剃っているのです。
　じつは豪農の子供が盗人の人質になった事件に遭遇していたのです。
　お坊さんになりすまし、赤ん坊を救出しました。
　このシーンだけで、僕は画面から離れられなくなったのです。

　それを見ていた百姓たち・・・
　彼らの村はしょちゅう盗賊団に襲われていました。
　「おらの村をまもってけろ」
　「な～んもないけど白いまんまだけは食べ放題じゃ」

　勘兵衛は仲間を集め始めます。
　そして「七人の侍」が揃うのです。

　70年前の作品で、モノクロですけど全く色あせていません。
　絶対面白いので見てください！！！

(2022-08-25 10:23:04)

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終戦じゃあなくて敗戦やろ！

　終戦記念日（8/15）が近づくとハリウッド映画「終戦のエンペラー」をお勧めしています。

　1945年8月15日の正午、昭和天皇がラジオで国民に対して戦争に負けたことを告げました。
　「たえがたきをたえ、しのびがたきをしのび・・・」玉音放送です。

　４つ前（8/6）「ＤＭを出しました」をご覧ください。
　またしつこくも、この時の責任を「軍部の暴走」だけにするなと吠えております。

　敗戦の責任は日本国民全員で感じたほうが、戦争抑止になると思うからです。
　戦争当時に大人だった人はかなり少なくなったと思うので、記載させていただきますが、、、

　親は子供を万歳！と言って送り出していたのです。
　教師は生徒に立派な兵士になれと言っていたのです。
　僕だって当時大人であれば、絶対に『鬼畜米英』などと叫んでいた自信があります。

　そして敗戦！！！
　戦争で子供を失った親は、、、生徒を失った教師は、、、

　あんまり自分を責めすぎるのも、よくない結果を招きますが、軍部の暴走を悪者にして何も考えなくなるのも、戦争勃発の再発防止からは遠ざかると思うのです。

　現在のウクライナを見て、はたして自分はロシアの女性アナウンサーのようにプラカードを掲げることができるだろうか？　兵士の母の会のように軍隊に文句を言うことができるだろうか？と自分の心に問いかけてみるべきだと思うのです。

　正直僕はたてつく勇気がありません！

　だからこそ、勇気のない自分を別の悪者でごまかさないようにしようと思っています。
　敗戦を終戦なんて言葉でごまかすのも日本人の欠点かもしれません。

ＰＳ：それにしても女性は強い！（男性が強いのは筋力だけですね？）
　男性アナウンサーや兵隊さんのお父さんたちは何も言わないの・・・？

(2022-08-20 15:20:14)

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