ロッキー動物病院

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皮膚病の秘密

　このところ、一番大切にしなきゃいけない飼主さんたちを置き去りにして、若いこれからの獣医さん向けへの話が多くて申し訳ありません。

　先日（9/11木曜）は日本臨床獣医学フォーラムの大阪レクチャーシリーズに参加しました。夜9時からでして、診察終了するやいなや流星号（赤ビッツ）で玉造までＧｏ！

　到着すると、、、
　「先生、失礼ですが、お歳ですのに良くセミナーに出席されて熱心ですね～」
　声をかけてくれはったのはＳ南動物病院のＹ井院長です。
　僕よりかなり後輩ですが、、、皮膚病の勉強を人一倍されて、、、尊敬しています。でも一番すごいと思っているのは思いっきり仕事を楽しんではるところです。ワンちゃんの減量成功で飼主さんとはハイタッチなんて・・・（2013-02-06「減量プログラムの秘密」参照）

　前回、大手流通の参入について、不遜にも動物病院業界の後輩へ警告しましたが（えらそ～に、すんません）Ｙ井院長のように楽しく仕事をするのが一番の対策だと思います。

　「いや～人一倍獣医学的なセンスがないので・・・」と答えた僕。
　これは謙遜でも何でもなくって、心の底から思っていることです。
　こう見えて、自己評価が高い若者だったのです。
　開業したころは、先輩達の悪いところばかり見て、、、
　「僕も結構がんばってるやん！」なんて思っていました。

　30台になった頃、とある先生が「クラちゃん、このままズルズルおっさん獣医になってもしゃーないで～、夜間病院でも作らへんか？」と声をかけられました。
　そして、その頃の若手獣医師がその先生の周りに集まりだしました。

　そしたら、、、みんなメッチャ勉強してるし、センス抜群なんです。
　自分が『100聞いて1残るか残らない』のに『1を聞いて10とか100知る』人たちだと感じました。
　落ち込みました。
　だから決めたんです。
　「人よりセミナーに出よう！」
　「センスがなけりゃ～、この話はもう聞いたと言わず、時間があれば聞かせてもらおう」と・・・

　Ｍ山先生のベイシック皮膚科学です。

　これからのホームドクターに皮膚科の勉強は欠かせません。
　飼主さんに治療効果が丸分かりで、治療に時間がかかるので説明上手でないといけないからだと思っています。

ＰＳ：でなんで、たいして勉強もせずこんなえらそうな説教じみたことを書くかと言えば、、、「こんなオッサン獣医でもセミナーに出てるんか、俺も時間作って出席せんとな！」って思ってもらえたらなって考えるようになったからです。

(2014-09-14 00:34:19)

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ラーメン屋さんの秘密

　今日は昼前から患者さんが途切れて暇にしておりました。
　そしたら、薬の会社（Ｚ社）の方が引き継ぎの新入社員を連れてやって来たのです。『飛んで火にいるカブトムシ』とはこういう時のための格言（前回見て！）だと思い、しゃべり始めたのです。・・・

　『これからの動物病院業界は、ラーメン屋さんを目指せ！』
　『牛丼屋さん、ハンバーガーショップになってはいけない！』

　竹中正治先生の「ラーメン屋ｖｓマクドナルド」

　2014-05-03「イオン・モールの秘密」にも書きましたが、これからの動物病院業界を背負って立つ若い先生方に聞いてほしいので、また記載しますね、、、
　（すんません、飼主さんのお立場を忘れたわけではありません）

　一度自分が患者さんの立場になって、イオンモールを訪れてみてください。
　犬や猫を販売しているコーナーは、とてもきれいで、楽しいのです。
　ペットグッズコーナーには楽しいおもちゃや綺麗な洋服が揃えられています。
　僕が良く映画を見に行く大日のイオンでは犬のケーキも販売されています。

　そら、ほんまに楽しいです。
　言いたかないけど、僕ならロッキーで待つよりイオンで診察の順番待ちたいです。

　それに、日本経済の成長期なら新しく開業しても頑張れば、それなりに明るい未来が待っていたのですが、、、今は一生懸命勉強しても、輝く未来は見えてこないのです。
　だから、昔は「せっかく獣医師免許を修得したのに会社組織に入って自由を奪われるなんて嫌だ！」と言っていた新人獣医師も今では安定感のある大きな組織に所属することを望みます。

　　　あたりまえ～あたりまえ～

　とても優秀な獣医さんも大手流通に入社する時代です。

　僕は、近い将来、動物病院業界の５０％が大手流通会社のチェーン店になるのではないかと思っています。
　でも、飼主さんのためになるならそれでいいんじゃあないかと思いますが、、、
　たしかに、技術の差は少なくなり、コストパフォーマンスは良くなるかも、、、

　でもね、チェーン店が９０パーセント以上を占める牛丼屋さんやハンバーガー業界に思いをはせてみてください。コストパーフォーマンスはめっちゃ優秀です。しかも、そこそこうまい。
　値段の割にはおいしいけど、個性は無くどこで食べてもおんなじです。
　店員さんとの会話もありません。

　そういうお店も世の中には絶対に必要です。

　で、でも、個性がないし、、、
　
　たいしてラーメン屋さんはチェーン展開しているお店が10％以下らしいのです。
　牛丼、ハンバーガーに比べると値段は高い。
　でも、個性を出しまくって、努力を惜しまないお店は行列ができている。
　そんなところの店主は、ベンツに乗っている。余裕があるから投資する。また行列ができる。・・・と良い循環になっている。食べた人はとても満足しています。

　だからこそ、頑張って、ラーメン業界を目指すべきだと思っています。
　ただ単に『大手流通参入はんた～い！』なんて叫んでも意味はありません。飼主さんのためになっているとは思えないからです。
　頑張って、大手より良いもの、楽しいものを作り上げるしかありません。

　ラーメン屋さんが「すがきやラーメン反対！！！」って叫んだでしょうか？
　各自が工夫して、お客さんが行列を作るラーメンを作り上げたからこそ10％で押さえこめたのだと思います。そして今では世界に広がっているのです。
　（実はすがきやラーメン大好きです）

　今日来たＺ社をはじめとして、動物病院業界にかかわる製薬会社の方々に、若い先生方にこの話をしてくださいとお願いしています。

　これから動物病院、大変だ！

ダッジ.jpg

　当院の大手流通参入対策：おもろいダッジです。

　9/14（日）10：00～ドッグダンス・・・
　カリスマトリマーさんによる、必殺ダッジカットだけは期待してね！

(2014-09-10 14:44:43)

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八連隊の秘密

　ずっとさぼっていたニュースレター、やっと書きました。
　「今月はこれを読め！20014.9」です。

　それはそーと、みなさん「またも負けたか八連隊」って知ってますか？
　「それでは勲章九連隊（くれんたい）」と続けるらしいです。
　八連隊は大阪で九連隊は京都らしいです。

　大阪の連隊は、商人の町で損得勘定ばかりして反権力的だから弱いと決めつけられていたようです。太平洋戦争に行った母方のおじいちゃんから聞きました。
　「大阪の兵隊はいじめられてんで～」
　上官がいない所で「玉に当たったら痛いやん！」なんて言ってたからみたいです。

　でも、僕は大阪人が大好きです。
　だから、こんな本を買ってしまいました。（今月のニュースレター）
　

　『大阪人の格言』著者は小杉なんぎんさんです。
　僕のいっこ上（1956年生まれ）で、たぶん気が合うのでしょう。
　しょぱな（まえがき）からおもろいのです。

　大阪で生まれた～女やさかい、大阪の街よう捨てん～。って歌詞のように、著者は他の土地では生きていけんと思っているそうです。朝から晩まで、なんかおもろいこと言ってやろうとする連中ばかりだからだそ～で、僕も首が骨折するくらいうなずかしてもらいました。

　叱るときも笑かさんと！

　（訳）やり直す時は根本まで立ち返れ！

　「生まれたての赤ちゃんに戻って」なんて言わへんのです。

　（訳）世の中に絶対ちゅうものはない！

　ミックスジュースとか好きですよねえ～、大阪人。

　（訳）やる気は人に言われて出るもんやない！

　じつは大阪人って、人一倍恥ずかしがりなんです。
　しゃ～から、えらそうに人に注意する時も、笑かさんと耐えれないのです。
　その上、やさしさだって十分持ってるんです。

　暗い顔してたら・・・『どーしたん地球最後の日みたいな顔して』
　夢ばかり追いかけてると・・・『空ばっかり見とったら首疲れるぞ』
　専門用語ばっかり使ってたら・・・『言葉、下から投げたり―な』
　騙されそうな人見たら・・・『きつねうどんにきつねはおらんで』
　はっきり言わない奴には・・・『言葉にモザイクかけなや』

　ね、やさし～でしょ！　
　その上、恥ずかしがりなんで・・・

　重たい荷物持ってるおばあちゃんを見かけたら、、、
　『わしの両手が重たいもん持ちたい言うてんねんけど…』

　大阪人なら『最近どや？』のなかにどれだけの優しさが入っているか理解できると思います。

　「玉に当たったら痛いやん！」は標準語に訳すと『永遠の０』の主人公・宮部さんが言った「私は生きて帰りたい」です。　

　　　　　　　　　ほな・・・

ＰＳ：実際の八連隊は弱くなかったそうです。

(2014-09-08 22:25:08)

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アナログの秘密　２

　（前回からの続きです）
　昨日（9/6土曜）は、またもや天満研修センターを訪れました。
　日本動物病院協会の「周術期管理をマスターする」つまり麻酔中の動物の安全確保のためのお話です。

　講師は僕と言うより婦長の師匠（勝手に）Ｎ大からＲ学園大に移られたＳ先生です。

　この先生は、動物看護士にとても人気があるのです。だから講義も若い女性だらけで、そのなかにポツンと白髪頭のおっさんが紛れ込むのは、ちょっとばかり恥ずかしい。
　でも僕は、、、若い先生方に言いたい！、、、
　これからのホームドクターは手術はどんどん減っていきます。
　整形外科などをはじめとする難易度の高い手術は、二次病院（専門医）がやるようになります。避妊手術さえ大型犬は腹腔鏡による手術を実施している専門病院に任せるようになるのではないでしょうか？・・・

　僕の様なホームドクター（カッコつけすぎか？よ～するに町医者）が手術する機会はどんどん減ってしまうと思います。手術の種類は減って技術習得は楽になるかもしれませんが、手術機会が減るので、結局同じかな？

　そ～すると、手術中の麻酔の管理がとても重要になってきます。
　なぜなら、総手術数が減るので経験を重ねにくいからです。
　大きな病院だったら麻酔医がいるからいいかもしれませんが、、、うちのような町医者ではそんな余裕はありません。

　だから婦長に頼っております。
　だからモニター機器もそろえました。

　で、デジタルにどんどん頼っていく訳です。

　講師のＳ先生が言いました。
　原点回帰・・・

　若い獣医さんはぜひクリック！

　（むかし）麻酔医は片手は必ず脈拍を触知し、血圧・循環血液量を察知し、また麻酔バックを握る手は、それを調整することで一回換気量を測定し、同時に気道抵抗・コンプライアンスを察知していた。目は胸郭の動き・可視粘膜の色・血液の色に注がれ、耳は呼吸音を聞いていた。
　（麻酔モニターという医学書の序文だそ～です）

　ど～です？前回のブログで大道南はアナログ地域にしたらどうかと提案したわけ、
　わかっていただけたかと・・・

(2014-09-07 10:41:10)

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アナログの秘密

　とうとうガラケーが壊れてしまいました。
　ボーダフォンの時代から携帯を使っているので、ソフトバンクだから、、、
　清水の舞台から鳥人間コンテストに参加するつもりで、iフォン（スマホ）に変えました。現在メールどころか電話がかかってくるのさえ緊張し『できれば連絡しないでくれ！』と思っております。
　このように僕はまだ地デジ化されておらず、明治時代の人のように世の中の急速な変化について行くことができず（2014-08-21「明治時代の秘密２」参照）アタフタしておる今日この頃なのです。

　そこで、日本政府に対して、ある提案を思いついたのです。

真下.jpg

　『交渉人真下正義』2005年公開の東宝映画です。
　「踊る大捜査線」のスピンオフ作品ですが、、、
　この中に國村隼さん演じる片岡文彦が出てきます。東京トランスポーテーション・レールウェイ総合司令室総合指令長です。東京の地下鉄が乗っ取られる話なのですが、たたきあげの指令長が、すばやく定規を使ってダイヤグラム（交通機関の運行計画）を作成するシーンがあります。パソコンが使えない状況では、若い人ではできないのです。

　ひらめきました。
　将来、コンピューターが使えない状況は十分起こりえると思うのです。
　地震など災害でインフラがダメになった場合、また、仮想敵国からのサイバーテロだって十分考えられるでしょう。

　その時に、、、大阪市なら、、、大道南だけはアナログ環境にしておくのです。
　電話は固定電話しかない状況です。
　上新庄やだいどう豊里の時刻表は、定規を使ってグラフを書いて作成します。
　家はＣＡＤ（コンピュータによる設計支援ツール）など使わず設計します。
　
　各地方に一地域だけはアナログを伝承するのです。
　もしパソコンが使えない状況になったら、その地域の人間が各地に派遣され、問題解決に当たるのです。もう、５０代の僕でもパソコンなしには出来ないことだらけになりました。これから先、インターネット環境が障害させただけで何もできなくなると思いませんか？
　ナビのおかげで地図が読めなくなってませんか？
　ナビのおかげで道を覚えなくなってませんか？
　覚えてる電話番号、なくなったのではありませんか？

　恐ろしいのは国防です。
　恐竜並みに小さい脳で僕が考える未来の戦争ですが、まず相手国のインターネット環境を破壊することから始まります。衛星からの情報がなくなればミサイルも当たりません。
　やられたらたまったもんではありませんから、やられた国もやり返します。
　すると、お互いコンピューターが使えなくなるので、昔のアナログ戦争になるはずです。

　その時に自衛隊の一部にアナログ部隊があったら、凄い防衛力になると思うのですが、、、小さな的を目視で当てるとか、小さな潜水艦のスクリュー音を聞き分けるとか、日本人が得意とする分野に引きずり込むことができます。

　決して僕は軍国少年（？）ではありません。ただ単にデジタル化が進み、かえってアナログが重要視されて来るように思えてならないのです。

　今日、どちらかと言えば獣医さんではなく動物看護士向けのセミナーに出て、そう思ったのです。（続く）

(2014-09-06 23:24:04)

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